南アルプス南部 のほほん縦走記 第陸話

南アルプス南部 のほほん縦走記 第陸話

えー、どうも。

今週末は金曜日に有休をとって、2泊3日のキャンプに繰り出してやろうと画策しています、道楽人です。

久しぶりに道楽してやるぜ!

所で、「画策」は かくさく と読むんですね。かっさく だと思っていました、はずかちい。

 

南ア5日目レポです。もう少しで終わりだ!

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○8月10日(水) 5日目

ルート:百閒洞(ひゃっけんぼら)山の家→赤石岳→荒川小屋

 

4時半起床、遅めの6時発。

この日はコースタイムにして5時間ほど。すぐ歩き終わっちゃうので、ワクワクで出発。

まずは百閒平を目指す。朝から登りだが、今日も天気はいい。

おいおい、一体何日連続で晴れるんだ?と思ってしまう。ここまで5日連続で晴れなのだ。

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朝の陽ざしが気持ちい景色を作り出す。奥に荒川前岳・中岳、悪沢岳が見えた。

百閒平、一体どんな景色が広がるのだろう、と心待ちに登る。

登り切ると、ひらけた景色が眼前に広がった。なるほど、百閒平の名前にそぐわない風景だ。

この平坦なところを歩くのか、気持ちよさそうだと、またもやワクワクが止まらない

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(下)百閒平の標識より、百閒洞山の家 方面の景色。バーンと広がっております。

気持ちのいいトレイルなんだけれど、おお目の前にはデッカイ赤石岳が待っている。

登んなきゃダメ?コンディションの良い縦走で、すでに満足ボーイとなってしまった僕は弱気になる。

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気持ちのいいトレイルの終わり、登りが見えてくる・・・
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手前にある、馬の背の奥には赤石岳が!ひゃ、でっけええ

百閒平を後にして、まずは馬の背の登り。このピークの先は下りで一旦コルに出る。

そしてそこから、いよいよ赤石岳に取りつくのである。

ザレた赤石岳の姿が、だんだん目前に近づいてくる。

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馬の背より百閒平を振り返る。ああ、ほんと平らでした。昨日の死闘を繰り広げた山々も見える。
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赤石岳は、まずトラバースしながら登っていく。

はああ、ザレてて登り辛そう・・・

だの

早くお家帰りたいなあ

なんて、最高の天気なのに何たる罰当たりな考えをしていたのだろう当時の俺は。

日記にも楽しいはずなのに、楽しくない気持ちも出てきた とある。

これはあれだ、マリッジブルーとかの境地なのかな。これ以上の幸せは今後ないんじゃないか、とかいう くっさい現象ですわ。

旅が終わりに近づいてきたのも要因かもしれない。

ともかく、そんな思春期みたいにモヤモヤした思いを胸に抱きながらの、赤石岳の登り。

ペースが上がらねえええ!!!

トラバースを終えて、つづら折りの登り。足が何度も止まる。

こんな時って、毎回思うけど水がウメエんだよね・・・

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赤石岳トラバース中。この先のつづら折りは、手こずった。

そして、やっと赤石避難小屋が見えてきた。

相変わらずの突き抜ける青空に、テンションは急上昇してしまったのであった。

我ながら単純糞野郎である。

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赤石避難小屋。う、ここに泊まりてえと思うが時刻は8時。我慢しろ。

登り切り、先に進むと赤石岳頂上と避難小屋方面に分かれる。

まずは避難小屋近辺でも散策するか。

美味しい山頂は、あとに取っておく。

 

避難小屋というものの、山小屋みたい。

お土産のタオルとか買おうと思ったけど、管理人さんが不機嫌だったからやめておいた・・・

なんか平日なのに予約殺到だったからみたい。

 

気を取り直し、祠見たり、天空ベンチを見たりと散策。

いよいよメインディッシュの赤石岳山頂へと向かう。

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赤石岳避難小屋。聖平から ここまで1日で行くと言っていたおじさんは到着したのだろうか。ちなみに足取りは遅い。
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祠の付近では石が起立。なんなんだ、これは。
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天空に君臨せしは、ベンチ。天空ベェンンンンンンンチ!ここで愛を誓った人たちには幸せが訪れるぅうううう!!!

山頂には人が数人。なんかみんな、ザック下してゆっくりしてるなあ。

そんなに居心地良いのかな、と登ると・・・

なるほど、こりゃすげえやと感嘆する。

赤石岳山頂付近の景色、南アルプス北部まで見え、山の大洪水だ。

例にもれず、山頂に長居してしまった。

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富士山バックの山頂碑。ロープがいらなかったな、失敗。
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赤石岳山頂より、百閒洞方面。兎岳、大沢岳がチョコンと見える。
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縦走路の先。悪沢岳、近くなってきた。悪沢の左、奥に見えるのは間ノ岳、農取岳。2年前の盆に行ったエリアだ。

飯食って、ザックにたかるアブを払って、さて出発しようかね。

時刻は9時前。なんだか時が過ぎるのが遅い気がする。

まずは小赤石岳とのコルへ向けて、赤石岳を下る。

小赤石岳の先は、肩まで気持ちの良い散歩道があるらしい。

どれどれ堪能してやろうじゃないのと、それを楽しみに登る。

この登りは、サクッと登る。相変わらず尻上がりなペース。

小赤石からの眺めも、素晴らしい。さっきまでいた赤石岳は悠然とそびえ、先の大聖寺平も見える。

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この日 最後の登り。
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小というものの、3000m越えの小赤石岳さん。標も立派だ。
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赤石岳。右には百閒平たちが見える。

小赤石岳の先は、お花畑があったり、やや平坦な道&涼しい風で、気持ち良かったっす。

本日の宿泊地、荒川小屋が見えた。テン場は、おお!がら空きじゃん!カメラの拡大、大活躍だ。

 

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大聖寺平から荒川小屋へはトラバース道だ。

小赤石の肩からは、大聖寺平まで下る。

本日2回目の○○平。そしてその先は、トラバースを経ていよいよ荒川小屋。

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大聖寺平、名前がいいね。
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大聖寺平から荒川岳(悪沢岳)方面を見る。いよいよ、明日登るのだ。

荒川小屋ではトランスジャパンアルプスレース(TJAR)のチェックポイントがあった。

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TJAR旗

TJARとは・・・

日本海側の富山湾から日本アルプスの北アルプス・中央アルプス・南アルプスを縦断して太平洋側の駿河湾までの約415キロメートルを一週間(+予備日1日)で、交通機関を一切使わずに自分の足で走る・歩くことで競う競技。山小屋での宿泊禁止でキャンプ指定地でのテント泊を行うなどの特別な大会ルールがあり、参加にも厳しい条件が付けられている。

―wikipedia―

なんともまあ、クレイジーなレースだ。

今回優勝の望月さんは、なんと5日を切ってゴール。その望月さんがトップ通過&飯・休憩した荒川小屋

でタイミングよく会うことができた。

といってもテントから顔を出して、見ただけだけど。

この翌日、に荒川前岳付近で2名、最終日に畑薙ダムへ向けて東俣林道を歩いているときに1名を見かけた。

これだけの距離を、あんな短時間で走りぬけるなんて、一般人には無理です・・・

 

今回の荒川小屋でのテン場は、広いエリアとおひとり様のエリアが3か所ほど。

10時半過ぎに早すぎる到着をしてしまった僕は、選び放題だったので、もちろん御一人様ゾーンへ。

トイレは少し遠いが、最高のテン場だった。

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御一人様ゾーン、最高でした。また泊まりたい。

翌日はいよいよ悪沢岳。

縦走のクライマックスだ、そしてその日は8月11日。山の日!

狙っていたわけでなくて、縦走中に気付いた。

運命感じてしまったのです。

 

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