蟻の襲来

蟻の襲来

えー、どうも道楽人です。

皆さんはペットを飼っていますかね。ペットの愛くるしさってのは、ストレスや疲れを吹っ飛ばしてくれたり、いいもんですよね。

そんな僕ですが最近ペットを飼い始めたわけで。

そう、それは

 

だっ!!!!!!!!!

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○蟻・・・だと・・・?

そう、あの蟻。

子供のころ、プチプチつぶしたり、熱湯かけたり、噛み潰したり虐殺しまくった・・・あの蟻。

 

実は蟻をペットとして飼うことは、それほどオカシイコトジャナイ。

静かで臭いも無く、世話も楽。ドイツなんかじゃ結構流行っているらしい。

愛玩動物、とは違うけど飼ってみて観察していると、これがなかなか面白いです。

きっかけは、蟻の生態について少し調べていたら、知らないことばかりで「蟻って面白いなあ」と思ったから。

さらには飼う人が世の中にはたくさんいて、それを商売にしている人もいるのだから驚きである。

 

○蟻を飼うとは

蟻を飼う。さて、どんなもので飼うのか。

虫かご?アクリルケース?

中身は土?砂?蟻を飼うにはどうすればいいのか?

よくゼリーみたいなゲル状のものをアクリルケースに入れて観察するキットがある。

でもあれは湿度が高すぎてカビる可能性があるそうだ。

そこで見つけたのが・・・

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なかなか出来がいい。少し重くて安定感もある。

石膏とアクリルケースで出来たタイプだ。サイズは15センチ×10センチ×3センチ。

巣の部屋は予め作ってある。これでお値段7,000円なり。ちょいと高いけど、良い買い物をした!

 

↓ここのアントルームってとこで買いました。

http://www.antroom.jp/

代表の島田さんはメールで蟻の飼育について相談したんだけど(後ほど書きます)、親切に教えてくれる良い人だ。

お礼のメールは面倒がられるかなと思いながらも、的確なアドバイスが嬉しく、つい送ってしまった。

しかし、「うまくいってよかったです」、と律儀に返信が来た。

ああ、この人は本当に蟻が好きなんだなと思った。

↓インタビューからも蟻好きなのがわかる。

http://hatarakujin.com/your_works/042/

 

巣と一緒に蟻も購入。

そう、カブトムシ然り、蟻も売っているんですよ今の時代

ただ、そこら辺を歩いている蟻(働き蟻)を買うわけじゃあない。

 

女王蟻と働き蟻を買うのだ。

女王蟻を買ってどうするのか?

蟻の繁殖をするのだ!(笑)

○蟻を増やすには

蟻のコロニー(家族)の成り立ちについて説明したい。これらの話は1万種類もいるといわれる蟻の中でも、多くを占める蟻の話を例にしてみる。

よくある蟻の巣、あそこには1つのコロニーが成り立っている。

1コロニー、原則1匹の女王蟻がいます。

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女王蟻と働き蟻。大きさの違いがわかるだろう。
黄色いのは卵と幼虫。

そして、コロニーにいる他の蟻は全て働き蟻。女王含めて全て雌で、全て女王の子達です。

働き蟻は雌ですけども、卵は産みません。

女王蟻が産む卵、有精卵は雌(働き蟻)、無精卵は雄となるそうです。

コロニーが大きくなると、巣の遺伝子を広めるため、次の次期女王蟻や雄蟻が生まれます。

 

そして、結婚飛行(交尾)の時期になると次期女王や雄蟻が巣から飛び立って行きます。もともと巣にいた女王蟻はそのまま居残り。

結婚飛行シーズン、あの羽蟻とかウジャウジャいる時期です。交尾するために飛んでいる蟻たちなんですね。

 

次期女王と雄は飛びながら交尾し、雄は交尾後 力尽きる。

女王は交尾後、地面に降りると羽を自分で落として、土や蟻の種類によっては倒木に穴を掘っていく。

そして卵を産む。第一世代の子達だ。この第一世代の子達を成長させて世話をしてもらうわけです。

これがコロニーの始まり。

結婚飛行では、女王蟻は一生分の精子を溜め込んで、ちまちま産卵していくわけです。

やがて子は何世代も続き、大規模になっていくわけです。

女王蟻は10年単位で生きるらしいです。なんて長寿な・・・働き蟻はたったの1年ほど。

女王蟻が死んだ場合、コロニーは終焉を迎えていきます。新しい世代が増えず、どんどん衰退していくわけです。なんかせつない

 

今回購入した蟻は、交尾した後の女王蟻と働き蟻が5匹。

そう、つまり繁殖が可能ということ。

女王蟻は定期的に卵を産み、働き蟻がそれを育てる。幼虫に餌をあげたり、蛹から羽化する時は膜を破ってあげたり。

 

次世代の子蟻たちの世話をするのは、若い姉ちゃん蟻。

巣の外に出て餌を取りに行くのは危険なので婆ちゃん蟻。

この事実を知って驚いた。蟻の世界は厳しいのである。

 

○面白い蟻の生態

飼っているのを含めて蟻は面白い姿を見せてくれる。

・巣の入り口には見張り役の蟻がいる。

・綺麗好きで、触覚や足のゴミを取るしぐさを よくやる。

・女王や仲間の体を掃除してあげる(グルーミング行動)。

・冬は活動が鈍り、あまり餌を食べないが暖かい日は結構動く(産卵はしない)。

・食べカス等のゴミは巣の外に出すのが通常だが、掃除が苦手なコロニーは巣の中にゴミ捨て場を作ってしまう。うちの蟻はどっちなんだろうか。

 

ここ最近の寒さで、さらに活動が鈍っている蟻ちゃんたちだが、3月以降は動きが活発になるようだ。

あああ、楽しみだなあ。

飼い始めなんて、蟻がチョコチョコ動くのが可愛くて1時間ほど見入っていました。やばいです。

 

○アントルームでの飼育

さて、蟻について色々ぶちまけて来た訳だが、どんな感じで飼育しているのか紹介したいと思う。

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まず、蟻通販のアントルームにて女王蟻+働き蟻、蟻の巣(名称は蟻マシーン2号ミニ)を通販で購入。

通常だと女王蟻1+働き蟻5(約4,000円)、巣(約7,000円)なのだけど、セット購入により1万円弱で買えた。

購入した蟻の種類はムネアカオオアリ。名前どおり胸付近が赤くて綺麗。平地どころか標高2,000mでも住んでいるみたいで、倒木に巣を作る。

日本でも大型の種類で、女王蟻なんかメッチャでかい。

 

小さなダンボールに入って届けられた蟻たち。しっかり緩衝材が入っていて、ダメージ配慮がしてある。

蟻は写真左の小ケースに入れられてやってくる。卵も付いていた。

そして、まず始めにやること。

 

蟻の引越し!!!!

 

巣と小ケースを付属のチューブでつないで、引越ししてもらうわけです。

しかし、小ケースには自分たちの匂いが染み付いているので、なかなか移動しようとしない。

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新しい巣へと偵察に来る蟻。部屋をくまなく偵察していた。

ちなみに、小ケース自体でもある程度 繁殖可能。

数日たっても移動しないので心配になってしまった。同じくアントルームで蟻を購入するも、同じく引越しせず困っていた人のブログを発見した。

小ケースを傾けたり、少し振ったり、蟻に住みづらい環境を作ればいいのかもと考えたようだが、あまり上手くいかなかったようだ。

他にも調べたんだけど、なかなか情報が無い。

 

そこで、購入したアントルーム代表の島田氏にメール連絡してみたのだ。

すると、「小ケースの蓋を少し開け息を吹きかけてください」とのアドバイス。

なんでも、外の風が吹き込まれると驚いて引越しをするのだそうだ。

早速実践。すると、ものの数分で引越しは完了したのである!!!(笑)

凄いよ島田さん!!!!

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女王蟻はデカイ。チューブぎりぎりだ。

かくして引越しが済み、現在はきちんと巣で生活しているわけです。

小ケースは取り外し、現在は餌ケースと連結。

餌ですが蟻は雑食なので、果物、水で溶いた蜂蜜、等々何でもいいみたいです。

昆虫とか大好きみたいですね。

部屋を大掃除していたときに、小虫がいたんで潰して餌ケースに入れてみました。

虫は巣の一番下の大部屋に運ばれていて、たまに蟻が食べています。

でも白いカビ生えてきてんだよなあ・・・・

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寒い朝は、身を寄せ ひと塊になっている。

今は写真のように巣の入り口近くの部屋に固まっているけど、コロニーが増えれば女王部屋、卵部屋、幼虫部屋、蛹部屋、餌の貯蔵部屋といった感じで住み分けるみたいです。

注射器は気持ちよくなるための お薬で使うんじゃなくて、巣への水分補充に使うもの。

石膏の巣は乾くので、たまにケース裏の穴から水を入れる。

本来土に住む蟻は、湿気があるほうがいいみたいです。

 

長々と蟻愛を披露してしまったけれど、とにかく新鮮で面白い。

暖かくなればコロニーは増えそうだし、やれやれ、楽しみすぎるだろっ!

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